材料科学者たちが考える、プラスチック問題解決の3つのカギ

アイデア

マイクロプラスチック汚染が世界中で問題になっている中、日常的にプラスチックを扱っている材料科学の専門家たちに、その解決策をインタビューした記事がScientific Americanに掲載されました。

彼らは、問題の解決には次の3つのステップが必要だと考えています。

STEP1:不要な使い捨てプラ製品を大幅に削減する

<短期的な取り組み>

ペットボトル、レジ袋、ストロー、使い捨てカトラリー(スプーン・フォーク・ナイフ)、プラスチックでライニングされた紙コップなど、たった1度で捨てられるプラスチックをまず削減していくことです。

ただ、こういったもの使わずに生活する習慣を定着させていくには、社会のサポートも不可欠です。

例えば、ペットボトルの購入をやめるよう街中に給水ステーションを設置したり、飲料水を無料で提供するレストランのサービスや、その宣伝が必要になってきます。

STEP2:ごみ収集とリサイクルシステムの改善

<中期的な取り組み>

ゴミ収集の際に落下したり、風に飛ばされたりする廃棄物の量を最小限に抑え、同時にリサイクル率を改善することです。

中国が廃棄物の受け入れを禁止し、多くの国でその行き場がなくなっています。そのためリサイクル能力拡大の重要性が増しています。

しかし欧州でのプラスチックリサイクル率は30%、米ではわずか9%という低水準(Scientific American Nov 2018)。

本来プラスチックは細断して溶かすことで、また新しいプラスチックに生まれ変わります。しかし、柔軟性や耐久性をもたせたり着色するために化学薬品が添加されると、リサイクルが困難になります。さらにリサイクル後の品質も落ちてしまうのです。

リサイクルしやすい商品開発が重要になります。

STEP3:プラスチックを分解する方法を考え出す

<長期的な取り組み>

他の材料や新しいプラスチックに再構築できるように、プラスチックを基本ユニットに分解する方法を考え出すことです。

例えば、ペットボトルを最も基本的な分子に分解。製造時に使用された化学物質を分離し、新しいポリマーにリメイクできる「ブロック」を作り出します。こうすることで、ガラスや紙と同じように永続して使える材料になっていきます。

こういった技術が確立されれば、環境中のプラごみに価値が生まれ、回収が進んでいくでしょう。

一部の科学者は、すでに環境中のマイクロプラスチックを取り除く方法を考え始めています。しかしプラスチックの粒子は非常に小さく、性質も様々。しかも汚染されている生態系は膨大なため、困難が予想されます。

また、特定のプラスチックを分解する酵素や細菌を発見した研究者もいます。温室効果ガスの排出など、どれだけマイナスの作用を出さずに成し遂げられるのか、注意を払う必要があります。

このような技術が開発されていく中で、私たちはできることからプラスチック削減に取り組んでいく必要があります(treehugger Nov 2018)。

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