2050年にプラスチックが魚の量を超えます

貝の危険回避行動を妨げるマイクロプラスチック

海のマイクロプラスチック

マイクロプラスチックから浸出する化学物質が、貝の危険回避行動を妨げるという調査結果が初めて報告されました(Seuront 2018)。

この研究で調査されたタマビキ貝は、藻をエサにし、カニに捕食されます。 通常、カニが近づいてくると、タマビキ貝はその貝の中に引っ込んだり、岩の下に隠れたりといった危険回避行動をとります。

実験では、ポリプロピレンの新しいペレット、または海岸で採取したマイクロプラスチック(ポリプロピレンのペレット)を浸しておいた水の中にタマビキ貝を入れておいたところ、貝は回避行動をとりにくくなることがわかりました。

特にそのような傾向は、海岸で採取したペレットで顕著にみられました。

マイクロプラスチックは、海中の有機汚染物質(POPs)を吸着することがわかっています。 ですから、海岸で採取されるものは、もともと製造の段階で加えられた添加剤に加えて、環境中から吸着した汚染物質も含まれています。

研究者は、マイクロプラスチックから放出された化学物質が、貝の感覚を狂わせたと考えています。ただし、その化学物質が何なのかは明らかになっていません。

こういっこたとが自然界で起きているとしたら、タマビキ貝は天敵から逃げられず、個体群が減少してしまう可能性を秘めています。 貝だけではなく、食物連鎖全体の混乱を招くのではないかと懸念されています(The Guardian Nov 2018)。