2050年にプラスチックが魚の量を超えます

プラスチック−海洋ごみの問題はそこから始まった

ペットボトル

私たちが「プラスチック」と呼んでいる有機合成ポリマーは20世紀に発明されました.1907年のことです.プラスチック産業は1930年代に軌道に乗り出します.そして様々なプラスチックが第二次世界大戦中に発明されました.

プラスチックの時代

プラスチックは,ガラスや木材のような伝統的な素材にはないすばらしい性質を多く持っています.

例えばプラスチックは,丈夫で,軽くて,強くて,形も自由に変えられます.あるものは耐熱性があり,耐薬品製があり,電機を通さず,といった幅広い性質を持ち合わせています.

プラスチックは安くて丈夫です.1950年代にはプラスチックは我々の生活になくてはならいほどに日常化していきます.

ここ数十年の間に紙袋はプラスチック袋に代わりました.ガラス瓶はプラスチックボトルに,紙コップもプラスチックコップになりました.荷造り用のロープはナイロン製のロープに代わりました.

プラスチックは,飲食品の容器,生地,電化製品,医療器具,建築資材など,私たちの生活のありとあらゆるところに浸透しています.プラスチックは私たちの生活と社会・経済を,様々な側面から支えており,もはやプラスチックなしの生活は考えられません.

年間のオイル消費の6%がプラスチックに

毎年どのくらいプラスチックごみが海に入っているかは正確には誰も分かりません.いろいろと推定はありますが,およそ800万〜1000万トンのプラごみが毎年海に流入しています.

これは,ダンプカーいっぱいのプラごみを1分おきに海に捨てている状態です.

半世紀にわたる石油とガスの急速な消費とともに,石油から作られるプラスチックの生産量は爆発的に増えています.

およそ90%のプラスチックは石油から作られており,世界の年間オイル消費量の6%がプラスチックの製造に使われています.これは世界中を飛ぶ飛行機が消費するオイルの量とほぼ同じです(Ellen MacArthur Foundation 2016).

世界のプラスチック生産量は,プラ製品を作るときの中間原料となるプラスチックペレットの生産量から計算されます.

それによると,1950年に150万トンだったのが2014年には3.1億トンを超えています(Plastic Europe 2015, Velis 2014).これは重さにして橫浜ランドマークタワー730個分に相当します.

330億トンのプラスチック

作られるプラスチックの量が増えれば,当然,捨てるプラスチックごみの量も増えます.

今日,我々が排出している廃棄ごみのうち,プラスチックは重さにして18-54%を占めます(Hoellein et al. 2014).

世界のプラスチックの生産量の増加は人口の増加よりも速く上昇しており,つまり個人1人あたりのプラスチックの消費量が増加しています(Andrady 2017).

プラスチックの生産量は年間5%増の勢いで増加しています.このままいくと2050年までに累計330億トンのプラスチックが生産される計算です(Rochman et al. 2013).